記憶装置としての半導体メモリ
半導体メモリは電気的なメモリです。
ハードディスクなどの機械的な記憶装置に比べ1000倍~10万倍速く、 機械的な可動部分がないので衝撃や振動の影響を受けにくい、と言う長所があります。
しかし、ビット単価が高く、 電源が切れると記憶を失う (RAM) という欠点があります。
半導体メモリの種類
半導体メモリは電源を切ると記憶が消えてしまうタイプ (RAM : Random Access Memory) と、 記憶が消えないタイプ (ROM : Read only memory) があり、前者を揮発性メモリ、後者を不揮発性メモリと呼びます。
RAMは、通電していても時間と共にデータが消えてしまうタイプ (DRAM) と、 通電していれば記憶が失われないタイプ (SRAM) があります。
SRAMは高速で使いやすいのですが、価格が高いのが難点です。 低速SRAMは消費電力が非常に少なく、電池で動かす携帯機器などに利用されます。 高速SRAMは大型コンピュータのキャッシュメモリなど高速性が必要なところで使われます。
安価なDRAMはパソコンのメインメモリとして広く利用されています。
RAMはデーターの書き換えが出来ますが、ROMは原則として、データの書き換えが出来ません。 しかし一部のPROMは、データを消去することで、もう一度新しいデーターを書き込む事が出来るようになります。 紫外線で消去 (UV-PROM) したり、電気的に消去 (EE-PROM) してから新しいデーターを書き込みますが、 書き換える際、絶縁膜が徐々に損傷を受けるため書き換える度に少しずつ劣化します。
フラッシュメモリ
電気が供給されなくても情報が残るタイプ (ROM) のうち、 データの書き換えが出来る物を PROM と呼びます。 このうち一度に一定量のエリアの情報を一気に消去するタイプをフラッシュメモリと呼びます。
フラッシュメモリは、デジタルカメラやUSBメモリなどに広く利用されています。 フラッシュメモリなどの PROM には寿命があります。 情報を書き換える度に、徐々に劣化して行き、 データを保持する能力が落ちて行きます。 頻繁にデーターを書き換える用途では、使い方への配慮が必要です。